ゲド戦記に星五つは工作員か？
まだまだゲドで引っ張ります。すいません本当。公開前は『小野マトペは公開まではゲド戦記を応援します』とか言ってたのにまさかここまで応援することになるとは思いも寄りませんでした。(7/31のエントリーは本当は『ゲド戦記』擁護じゃなくて『吾朗へのバッシング』擁護エントリーなのだけど、そこらへんを混同した批判をいくらか受けたなあ。まあいいや)
『愛・蔵太の少し調べて書く日記 - Yahoo!ムービーで公開されていない映画をほめる人は普通に工作員認定でいいんだろうか、と『東京フレンズ』の件から考える』
『松浦晋也のL/D: 「ゲド戦記」を観る』
id:lovelovedogさんが松浦晋也さんのエントリーでのYahoo!レビューへの発言を秀逸と言及していたのですが、ちょっと違和感があったのでエントリーを投げます。
さて、Yahoo!ムービーの映画評だが、7月29日の封切り直後に、急に五つ星評価が増えた。しかも狙ったように同日にYahoo!に登録したアカウントで、だ。
これは、興行側のサクラがマルチアカウントで書き込んでいるに違いない、と指摘されると、30日になって五つ星評価の人の登録日時が急にばらけた。ところが、今度はなぜか今年の3月後半あたりの登録がやたらと多い。春休みロードショーでサクラ書き込みをした面子に声がかかったと解釈できる現象だ。
松浦さん自身は『興行側がマルチアカウントのサクラを大量投入して評価を工作している！』とは断定していない(訂正：してました。)のですが、文脈上は明らかに断定しているので、サクラの存在について反論を試みようと思います。
松浦さんは『同日に登録されたアカウント』による投稿が増えたとおっしゃっていますが、根拠は何でしょうか。俺がYahoo!レビューを漁ったところ、レビュアーのユーザープロフィール画面から『最終更新日』は取得できましたけど、『登録日』はどこを調べても載っていなかったです。以降の文章でもサクラ判定を『登録日』で行っていますが、『登録日』は一体どこに書いてあるんだろうか*1。
プロファイルの最終更新日が古いものに関しては、なるほどサクラの疑いは薄いですけど、もし松浦さんが『最終更新日』で判断しているのなら、『役に立った順』でトップの10件のレビューだけでも
の三氏が"サクラ"ということになりますし。俺は『サクラなどいない』と言いたいのではなく、サクラがいたとしても現在のYahoo!映画のシステムでは『サクラの見極めは困難』、少なくとも、『松浦氏の論法を根拠として一部のゲド肯定派のレビューをサクラだとするのはやや論拠薄弱』だと思います。また、仮に興行側が工作をしているのなら、公開直後から五つ星がつくというのも意味不明。やるのなら、ヤフーのレビューが荒れ始めてからすぐに取り掛かるだろうし。
俺は、『公開直後からついた五つ星』は、単純にバックラッシュ現象だと認識している。確かに『ゲド戦記』は世間的には疑問符の残る映画かもしれないですけど、俺を初めとして『良かった』『面白かった』という人も一定量はいる訳で、そういう立場からすると、あの酷評一色のファシズム振りは不自然な訳で、アカウントを取得してまでレビューを書くモチベーションを刺激されるのも宣なるかなと思いますよ。そんなレビュアーを『サクラ』呼ばわりされちゃかなわねぇぜ！…と。(サクラかも知れないけどね。)
で、その上で持論を展開しますが、あのレビュー群は異常ですよ。レビュアーよりも、ウォッチャーが。あのレビューページを『投稿順』で眺めてるとよく分かりますが、流れの落ち着いた今現在でさえ、新着投稿のうち、一〜二つ星レビューには三時間で20の"役に立った"が入り、そうでないものには三時間で20の"役に立たなかった"が入ります。もうほとんど機械的に。さらには『ウンコだった。終わり。』みたいなレビューとして無価値な書き込みでさえ、80％もの『役に立った』が入る。これはゲドがどうこう以前に映画好き・アニメ好きとして心底許せないんだけど、結果、デフォルトである『役に立った順』で表示するとまるで酷評しか入ってないように見えるという訳で、彼らこそが本当の意味での工作員(やってる事は荒らしですけど)ではないかと思う。タダでさえ今回はあのレビューページは注目を集めたしね。2chとかで。…2chとかで。
*1:すいません。登録日を表示したプロフィールも一部にはあるようです。それでも松浦氏が『出色』としているレビュアーは登録日を表示していないようです
