小野マトペの業務日誌(アニメ制作してない篇)

はてなダイアリーの閉鎖をうけ、旧ブログ http://d.hatena.ne.jp/ono_matope/ から移行しました。続きは→ http://matope.hatenablog.com/

グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する

グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 文春新書 (501)

グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 文春新書 (501)

ちまちま読んでた『スティーブ・ジョブズ-偶像復活』を先ごろ読み終わったりWidgetの開発も一区切りしたのでまたぞろ本を読み始めようかと思って昨日買ったら、今日で読みきってしまった。読書スピードが遅いオレとしては異例の事態。
で、内容ですが。嫌が応にも引き合いに出さざるを得ない『ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)』と比べると、あっちは"Googleによる革命の世界"をユートピアとして書いているとすると、こちらは"Googleによる革命の過程そのもの"を、陰影織り交ぜて描いているといえそう。
ただ、これらの本で言われてる検索の凄さ、面白さ、恐ろしさっていうのは、一連の"Google本"ブームの発端となった『ザ・サーチ グーグルが世界を変えた』を読めば十分思い描ける内容なんですよね。実際、特に『グーグル〜』の方は『ザ・サーチ』からの引用がかなりあるし。そういう意味では、アメリカで出版された『ザ・サーチ』を、日本では『ウェブ進化論』と『グーグル〜』の二冊が補い合って掘り下げている位置づけに思えた。(ブロゴスフィアの総意をエスタブリッシュメント層に伝達する伝道の書っていう趣もあるか。日本の二冊には。)
細かい内容をすっ飛ばして言いたい事だけ言うと、Googleに関する本を読むと、広告や政治や芸術や教育や思想や宗教や文化がとても似たもの、というか、凄い緊張感でもって均衡している同次元の営みなんだと感じさせられる(本当は同じものなのかもしれない)。このところのGoogle論は、あるいはGoogleがそれらを急速に接近させてるっていう事態なのかなとも思う。
ところで、本書を読み終わって巻末をパラパラめくってみて、最後のページで妙なデジャブに笑ってしまった。

文春新書好評既刊

ああ、まるでAmazonのおすすめコーナーみたいだ!本当はAmazonがこの機能を後から獲得したんだけども。アルゴリズム、ね。
[あとでまた書く]
Note:『マイノリティ・レポート』『ユービック』『1984年』はいい加減(観|読ま)なきゃと思った。メモメモ。