小野マトペの業務日誌(アニメ制作してない篇)

はてなダイアリーの閉鎖をうけ、旧ブログ http://d.hatena.ne.jp/ono_matope/ から移行しました。続きは→ http://matope.hatenablog.com/

鬼頭莫宏「ぼくらの」1巻(ISBN:4091885020)

を買う。鬱な時には鬼頭莫宏だ。(amazonから表紙引っ張ってこようと思ったらNo imageでやがる)
連載の方はIKKIで1回だけ読んでて、15人の子供が巨大ロボットに乗って戦うというベタな設定や、エヴァ臭の強い描写にあんまりいい印象は無かったんだけど、一巻読んで考えてみたら、それはなるたるの時も一緒だった訳で、鬼頭の読者へのイヤガラセの布石に過ぎないんだよな、と思い直した。2巻前後からディープなストーリーに急転するという。
なるたる」では思想主体で進行して、黒の子供会の思想が強烈で、作者のそれも同じようにラディカルであると(まるでそれが本当に是である様に)思わせつつ、ラストでそれを否定し相対化する事で作者(作品)の思想を高度化した訳ですが(適当)、
今回は更にソレを越えてるというか、事象ベースでコトが運んで、どんな思想も事象の前には整合性なんか保っていられない、みたいなそんなカンジで読者を揺さぶってきます。あー、上手く云えないもんだな。
そんな訳で一巻終盤で活躍する、悪徳社長なオヤジを尊敬してる小高勝君が好き。