小野マトペの業務日誌(アニメ制作してない篇)

はてなダイアリーの閉鎖をうけ、旧ブログ http://d.hatena.ne.jp/ono_matope/ から移行しました。続きは→ http://matope.hatenablog.com/

最近の事とか。あと、鈴木敏夫の返答。

最近、どうもブログが書けないなー、と思っていたのだけど、理由が分かった。俺が何もしてないからだ。何もって云うか、サイト開発以外何も。休みの間も一日中PCに張り付いてなんか作ってるので、そりゃあ書くようなことが起きる訳は無いわな。…という事に気づいたのがここ最近の一番の動き。


まあ書こう書こうと思ってそのままになってしまう話も色々あるわけですが…、ああ、先月号のサイゾーの『『ゲド戦記』バッシングにジブリ鈴木Pがブチギレ!』インタビューが本当にインタビュー中にマジギレしていて面白かったです。ついでだからお蔵だしするか。引用多めだけど、もう売ってないし。ていうかこのインタビューは全般に色々面白くて、

(日本ではたくさんアニメが作られているが、という振りに)
鈴木 日本産のアニメーションブームは、完全に終わったんじゃないですか?ああいうのは全部、アジアとか、海外で作ってるから、そういうのは日本のアニメーションとは言えない。それが悪いと言ってるんじゃないけど、実態として日本で作られているものはもう1割に満たないことは、ハッキリさせたほうがいい。

えー、一部でも海外仕出ししたら海外産になるんだろうか。っていうかジブリだってもののけ姫あたりからD.Rに出してますけど、ジブリは日本産じゃないって事でしょうか。まあそれはいいとして、『ゲド戦記』に、宮崎駿VS吾朗という父子対決を重ね合わせるという意図があったのかと訪ねられると…

あなたは自分で判断できない?

それじゃ、下世話な週刊誌の発想だよね。だったら帰りなさい。はい、取材はおわり。そういうことで来るんだったら俺、答えたくない。最低のインタビュアーだと思う。この映画を見て、そういう感想しかなかったの?

 俺はね、人の作品を見るときには、そういういくだらない目では絶対見ないよ。だって、大事なもの見失うから。でも、あなたはそういう目で見たんでしょ?そんなつもりで何億円もかけて映画をつくるバカが、いるわけないじゃない!俺は今のあなたの発言に怒ってる。どうしますか?このままでいいんだったら、もう編集部に帰ればいい。

だったら俺が怒った結果、どう思ったかって訊いてるの!!(机を叩く)人のつくった作品を、いい加減に扱うなって言ってるんだよ!人が怒ってるんだったら、どうするの、普通は。

― ……すみませんでした。

怖えー…。そしてアツい。これ文字で読んでるからまだ平気だけど、テープとか生々しいんだろうなぁ。しかし記者の、「父さえいなければ、生きられると思った」のコピーは誤解を生む部分があったのでは?との切り返しには

それはただ、あくまでそのストーリーを分かりやすく伝えるためにああなっただけ。(中略)後になって、「そうか、2人のことだと疑われたら困るな」っていうんで、やめた。だから、新聞広告には一切使ってません。

そんな殺生な…。まあ底知れぬ鈴木Pの事だから何処まで本気か判らず、つまりこのインタビューから判る事なんか殆ど無いという話なんですけどね。


あと、岡田斗司夫のゲド話。今までの岡田氏のスタンス通りなんだけど、ネットのゲド評に触れてた部分が。

ネットの『ゲド戦記』評で残念だったのは、誰も「自分と自分の父親の関係」にからめて書いた人がいなかったこと。"他人事"みたいな視点で書いてる限り、読んでる人の心は動かせない。批評する自分だってカミングアウトして血を流さなきゃね。

あー、俺のエントリーも読んでたのかなーとちょっと恥ずかし。ちなみに俺は『父親を殺したい息子たちに見てほしい』って文章で微妙におれ自身の父親観をからめたつもりだったんですけどね。


…ほかには…ああそうだ。ゲド繋がりで、オトナアニメの『さらたね談』って放談コーナーでの多根氏のゲドへの言及があまりにあまりだったとか。多根氏曰く、『宮崎アニメなのにキャラが元気に動かない。宮崎アニメなのに飯がまずそう。吾朗はアニメの基本が動きである事を理解できないセンスの無い人間だと思った』だそうで、お前はYahoo!レビューかと。こんなレベルの発言をアニメ雑誌誌上で見ることになるとは思わなかったなあ。『ジブリアニメなのに』ならまだしも『宮崎アニメなのに』って…。『時かけ』絶賛現象に関して対談相手の更科氏の語った『最近は減点方式でアニメを見る人が増えましたからね』の発言が暗に多根氏に向けられているとしか思えないアレな対談でした。ちなみにこっちはまだ売ってます。はい。

サイゾー 2006年 11月号 [雑誌] オトナアニメVOL.2 (洋泉社MOOK)


…今日のサイト開発。昨日まででデザインの骨組みまでは見えてきたので、テンプレートエンジン上での情報を集めたり、Smarty上でのテンプレート構築方法を考えたりした一日だった。
さっき、テンプレート構築に関してすごくややこしくて複雑そうな問題にぶつかっていて、3時間あまり考えた末凄くシンプルで適切なやり方を思いついたのだけど、やっぱりそういう瞬間って言うのは気持ち良いね。今作ってるシステムのアーキテクチャにしても、最初に考えた時には超巨大で複雑な、うんざりするようなものだったのが、実装に入る頃にはコード的にも短い、すごくすっきりしたアーキテクチャになっていった。
やっぱり自分で目的を持って考えて、それを実現に近づける過程っていうのは、だから面白いです。…なのだけど、俺の場合一旦壁にぶつかると文字通り『夜も眠れなく』なってしまうのが難点なんだよな。夜眠れなくなって学校休んで、単位危なくなったり落としたりって云う。


なんだかなあ、と。まあ、今回のシステムが成功しなくても、多分どこかのバイトで日銭を稼いでいるよりは良い時間の使い方だったと。金が無くなろうが、色々失っていようが。上手くいったときの喜びを思えばこそだ…。はい。中長期に渡る制作の末期に見られる典型的なナイーブさと就職と卒論のプレッシャーが同時に襲来し、ひどい動揺ぶりです。オーバー。