小野マトペの業務日誌(アニメ制作してない篇)

はてなダイアリーの閉鎖をうけ、旧ブログ http://d.hatena.ne.jp/ono_matope/ から移行しました。続きは→ http://matope.hatenablog.com/

前回言い足りなかったことをこの機会だから言ってみる。

参考:

(折角『バランス感覚がある』と褒めて貰ったけど、違うところから火がついたので今回は乗っかってみようと思います。)

件の記事への批判エントリを書いたとき、nikkeibp.co.jpのIPから変な書き込みがあって、その名前が『RS』と、『坂田亮太郎』のイニシャルであった事から著者本人である(可能性が極めて高い)と判断し、俺の一層記事への心象が悪くなったというのが前回までのお話。あの記事、サインポスト黒川氏への記事も目もあてられなかったけど、他の部分も相当酷い。まとめ部分でこんな一文が。

(小見出し)安易な大学ランクは廃止
一方で、西澤教授は「大学発ベンチャーや特許申請の数で大学をランキングする事を直ちにやめるべきだ」と、表面的な成果の判断について警告する。大学が数字遊びのランキングに振り回されていては、本来の産学連携から遠のくことになるからだ。

でも、記事の中で大学ランキングの話なんか一度も出てきていない。突然ランキングとやらの話を持ち出して批判を始めている。なので、成果を数字化して指標とすることのどこが数字遊びなのか、読んでいる方はまったく分からない。しかも、同じページでこの記者は

そもそもヒト・モノ・カネが集中してきた旧帝国大学と地方大学では研究成果の蓄積に差があるのは当然だ。この事実を無視して全国均一に支援するよりも、地域の実情に合わせてメリハリをつけて予算を割り振ることが重要だ。

と言ってるんだけど…、その割り振りの指標はどうつけるんだよと。とりあえず特許数で決めるのだけは駄目らしい。つーか「地方の大学はベンチャーなんかに活路を見出さずに定員割れして潰れろ」と解釈してよろしいでしょうか。そこら辺のフォローもなく、口当たりよく『安易なランキングの廃止』を訴える事そのものが安易に感じられて仕方がない。
…と、まあ俺は何度も書くようにこの記事は嫌いなんだけど、やはり関係各位に与えた波紋は大きかったようで、大学ベンチャー側からの反応もちらほらありました。

黒川さんの会社は、設立当初の資本金は4000万円を越えており、まず「税金で起業」という批判は当たりません。補助金とて、実はそんなに使い勝手がいいものでもないし、システム構築、設備購入、試験・実験、それに制限の多い人件費、交通費など、中味を詳細に見ないとわかりませんが、到底利益につながるものでもありません。せいぜい10㌫未満の一般管理費が利益に相当しますが、どこもそれでは足がでてしまいます。

たった今一通のメールが届きました。僕は大学発ベンチャーの学生部会に所属しているのですが、日経BP社『日経ビジネス(平成17年11月14日版)』において、「虚妄の大学発ベンチャー」という特集記事が掲載されたらしく、「取材目的を偽って会話を切り貼りしただけの事実無根の記事だ!」という内容のメールです。 また日経ですか・・・ 世の中の仕組みがよく分かってきました。

他に、いろいろとソースがあったんだけど、見つからない…。ライブドアの記事でも言われていたけど、実際取材目的詐称は自明でしょう。あんな悪意のある記事、事前に通告してたらあんな爽やかな(=憎たらしい)笑顔は撮れないしね。な訳でライブドアがんばれ。