小野マトペの業務日誌(アニメ制作してない篇)

はてなダイアリーの閉鎖をうけ、旧ブログ http://d.hatena.ne.jp/ono_matope/ から移行しました。続きは→ http://matope.hatenablog.com/

第二部

記憶を頼りに第二部のあらすじ。
休憩時間中にアンケートがあって、

  1. 「音楽と映像」というお題であなたが思い浮かべる、一番好きな作品はなんですか?
  2. あなたは下のいずれかの創作活動に(プロアマ巧拙問わず)関わっていますか?(以下、実写映像、アニメ、音楽、CG、料理…と続く)

という設問なのだけれども…。お、音楽と映像!?え〜、なんだろう。ファンタジアだのメリー・ポピンズを最後に見たのは子供の頃だからなあ。凄く好きな作品があった気がするんだけど…思い出せない…いや、そもそもそんな作品存在したのか?う〜ん。結局これと言った一本を書き出せなくて、提出できなかった。
第二部は吉祥寺音楽祭の受賞バンドを招いて、「映像と音楽」に関する(ゆる〜い)パネルディスカッション。冒頭、昨年の吉祥寺アマチュアアニメ映画祭の出展作品(例によってタマビ選抜の)をいくつか(『みんなのうた』by壱岐紀仁、『FANTASTIC CELL』by水江未来を含む4作品)上映し、音の面では貧相な各作品に、吉祥寺バンドの音楽を次々に載せて行って、作品そのものが激しく変質する、という実験を披露。
ドラクエうらびれたBGMの乗ったシュールな骸骨のアニメに、優しい女性ボーカルの包み込むような歌声が被ると、とたんに切ないものがこみ上げて、今まで見えなかった情報が目に飛び込んでくるようになったり、幼稚園児の日常のドラマを描いた無音のアニメが、Coccoみたいな(例えが貧弱)曲によって途端に緊張感を孕んだりといった塩梅。そのあまりの変わりぶりに会場爆笑。音楽は作品そのものの根幹まで影響する重要な要素だと判ってはいるものの、ここまで極端な振幅で見せてもらうと感心してしまう。
でも、作品としての完成度、というか伝えたい事のコントラストは高まるんだけど、簡単な音素材やガヤのみの作品にあった、"ナマっぽさ"は消滅してしまうようにも思う。ホームビデオで素人が撮った映像をそのまま見るような生々しさ。生写真と、フォトショで綺麗にレタッチされた写真の違いみたいな。綺麗にした上で自分の意図どおりに修正すべきということなんだろうけど。
また、音楽の人と映像の人が一緒にやる時の難しさ、スタイルの違い等にも言及。音楽と映像では1作品に掛かる時間が全く違うので、頼むにしても一緒にやるにしてもなかなか難しいという話も。あと、映像の人は描いてるうちに頭の中に自分の知ってる曲が掛かってきて、ずっと鳴っているもので当然映像はその音楽にすごく良くあうので、「この音楽の、もっといいのを作ってくれ」とか言い出して音楽の人がすごく困るという話も身に覚えが黒澤明モーツァルト作ってくれと頼んでたらしいです。
あとは、竹熊先生が吉祥寺バンドの面々に、「音楽と映像の融合ということで、何かありますかね?」とでか過ぎるネタフリをしてみんな困惑、とか、今年の吉祥寺アマチュアアニメーション映画祭は一般公募で非アート系も募集するよー(オシャレ系というか、ちょっとアートというか、ダサくないアニメが欲しいらしい)、とか、そんなゆるーい数十分を過ごす。…忙しいのに…
そうそう。余興で上映してた、専門学校WAO!のCGアニメ。ぴちぴちスーツ美女がビルからダイブするところではじまったり、オタク的ステロタイプなアニメだけど、そこは専門。さすがに上手いですね。バカに出来ないもんだなあ。