となりのトロル
- 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
- 発売日: 2001/09/28
- メディア: DVD
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演出面でイケてたのがバス停でのトトロとの遭遇シーン。それ以外のトトロとの遭遇は全て、人間側が境界(トンネル)を通過するイベントを起こしているから問題はないのだけども、バス停のシーンは唯一、人間側は何のアクションも起こさず向こうからやってくるシーンな訳で、ここをどう処理するかは演出の腕の見せ所な訳ですよたぶん。
で、どう決着をつけたかというと、今までずーっと実写映画的な抑制されたカメラワーク(アイレベルが一定)だったのが、トトロの出現の直前、一カットだけ、唐突に劇的な構図が挿入されるんですね。(下画像参照)。電灯のカサ越しにさつきとメイを見下ろすアングルなんだけど、このありえない構図のインサートが、すでに映画が現実を離れて魔界に突入したことを示してる。で、このカットがトトロの出現を演出的に保障している訳で、いやあ、鮮やか。トトロの出現前と後に登場するカエルも効いてる感じ。
電灯のカサとさつきのカサの大小関係が逆転し、世界が切り替わります。
my neighbor Totoro - part 6
YouTubeにあった。これの40秒あたりのところ。レイアウトワークの鮮やかさを堪能してみてください。いや便利だな、YouTubeは。
http://youtubech.com/test/read.cgi%3Fdl%3D_jJi_LFYj7g%26ext%3D.flv
メイが迷子になる度に画面がアイレベル低めの超ロングになるのもいいなあ。パンダコパンダみたいなトトロに対して、メイが道に迷って遭遇するヤギのケモノ感、フォトリアルさが笑えた。全体にレイアウトが冴えてるなあ。