ブレイブ・ストーリー[上]
(部分的にネタバレアリだけどまだ上巻だし。)
最近、五月病なのか少しLose yourself気味で気分が塞いでいて、今日も一日学校へも行かず布団の中で本を読んでました。最近Googleだの東浩紀だの斎藤環だのばかり読んでたので、気分転換にICO大好き宮部みゆきを。
- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/05/24
- メディア: 文庫
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夜中に上巻を読み終わってしまい、中巻を買っておかなかった事を後悔。この上巻は、ほとんど主人公亘の家庭崩壊をクライマックスとして、そこにいたる過程といった感じ。全体の1/3の分量を前座に当てるバランス感覚が、なかなか髑髏島に出発しないキング・コングみたい。でもキング・コングの面白さはむしろ出発前の人間ドラマにあったりするっていう。
中盤までは不思議な異世界の痕跡が姿を現しつつ、それでも軽妙な語り口で平穏な日常が進行しているんですが、後半からの怒涛の家庭崩壊ぶりがなかなかハードで興奮します。主人公(小5)の目の前で母親と父親の不倫相手が殴りあいをしたり、母親が壊れたり。で、最後のほうで亘は家族が元通りになるように、運命を変えるために異世界に飛び込むっていうお話です。現実編のハードさがあまりに面白かったのでファンタジー編が始まってしまって密かに残念なんですが、ともかく続きが超気になる。
というか、俺ここに来て気づいたんですけど、俺は"家庭の危機に見舞われる子供"っていうシチュエーションが激萌えらしい。魔少年ビーティーでもダントツで好きなのは康一くんが家族をのっとられるエピソードだし。おジャ魔女どれみのあの水色の人の両親の不和とかね。割と子供向けに作られてるドラマでそういうファクターがあると、ああ、いいなあって。(その割に『誰も知らない』はまだ観てないんですが→あれは『子供向け』ではないか)
まあ、だからどうという事もないんですけどね。